先日、キングダム80巻を予約した。
私は新刊はできるだけ予約して買うようにしている。発売日に書店を何軒も回って探す時間を考えると、最初から予約しておくほうが圧倒的に効率が良いからだ。特にキングダムのような国民的人気作品は、発売直後に平積みされていても夕方にはかなり減っていることがある。以前、「まあ当日でも買えるだろう」と油断して仕事帰りに本屋へ寄ったところ、見事に売り切れていた経験がある。あのときは数店舗を歩き回ることになり、結局その日は買えなかった。
それ以来、欲しい巻は迷わず予約するようになった。
またキングダムは単なる歴史漫画ではない。
戦場の迫力や戦術の面白さはもちろんだが、本当の魅力は「人」を描く力にある。信が少しずつ将軍へ近づいていく姿、仲間との積み重ね、敵将にもそれぞれの信念があること。
だから一つひとつの戦いが単なる勝敗では終わらない。
何十巻も読んできて思うのは、キングダムほど長期連載で緊張感を維持している作品は本当に少ないということだ。
実は最初に読み始めた頃は、「80巻まで続く作品を最後まで読めるだろうか」と少し不安だった。長編漫画は途中で熱が冷めてしまうことも珍しくない。しかし、その心配は完全に杞憂だった。
一冊読み終えるたびに「次はどうなる」という気持ちが勝ち、気付けば発売日を待つことが楽しみになっていた。
そういえば、最初は電子書籍で読むことも考えた。
ただ、キングダムだけは紙の単行本を選んでいる。
戦場を見開きいっぱいに描いたページを眺める時間が好きだからだ。ページをゆっくりめくりながら、一コマ一コマを追っていく感覚は紙ならではだと思う。読み終わったあと、本棚にずらりと並んだ背表紙を見ると少しだけ達成感まである。この感覚は意外と大きい。
もちろん予約方法はいろいろある。ネット通販なら発売日に届けてもらえることも多く、ポイント還元があるショップも少なくない。一方で、普段利用している書店で予約すれば確実に受け取れる安心感がある。自分の生活スタイルに合わせて選べば十分だろう。
キングダム80巻も、きっと発売日にはSNSで大きな話題になるはずだ。しかし、ネタバレを避けたい人は発売日前後は少し注意したほうがいい。以前、何気なくタイムラインを開いた瞬間、重要な展開が目に入ってしまい、「しまった……」とスマホを閉じたことがあった。あれ以来、発売日に読み終えるまでは関連ワードをなるべく見ないようにしている。
そんな小さな失敗も含めて、新刊発売までの時間は毎回どこか楽しい。
だから今回も早めにキングダム80巻を予約した。
発売日が近づくにつれて、「今回はどんな戦いが描かれるのだろう」「あの人物はどう動くのか」と自然に考えてしまう。この待っている時間もキングダムという作品の魅力の一部なのだと思う。
発売日になったら、コーヒーを淹れて、スマートフォンの通知を切って、誰にも邪魔されない時間をつくるつもりだ。長く読み続けてきた作品だからこそ、その一冊と向き合う時間を大切にしたい。キングダム88巻も、きっと期待を裏切らない。私はそう確信している。